言わない言葉の行く先


受験まであと2週間

息子は昼に起きて携帯ばかり覗き込んでいる

そんな息子を見ていると身体が2つに分かれて言い争いを始める

一子「頑張る時は今なんだよ、今やらずにいつやるの!って今日こそ言え!」

二子「いえいえ、違うでしょ、それ子どもの問題やし、それ言って頑張る子どもじゃないし」

一子「でも言わんとわからんの違う?みんな今必死でやってんのよ」

二子「あの子がやってないって証明できる?やってるのにって言われるよ、

そして、言う前より親子関係悪くなるし、勉強もやらなくなるし、言うべきじゃない!」

かろうじて二子が勝利して押し黙る・・けれど・・

昼に起きて、用意したご飯に舌打ちして、塾はスルーして、腰痛い頭痛いって・・

・・それ携帯ゲームのしすぎやん!ぶちぎったろか!!

と、心の中はどす黒いネバネバの液体に覆われて

言わない言葉がそれをぐるぐるかき回す

押し黙った一子の言葉は私の身体のあらゆる場所から溢れ出る

その動きや表情や声の低さや鋭い視線に、ガンガン出てくる出てくる

それを振り切って逃げる二子、追いかける一子・・

もはや二子が一子に捕まってぼこぼこにされる一歩前

気持ちを切り替えてみる

私は既に死んでいて、お墓の中から魂だけになって息子を見守っているんだと

当然、どんなに言いたくても言葉は発せられない

そう思えば、いざとなれば言葉を発せられる今は幸せ

今は言う時じゃない

待つことは出来る、待てないのは自分の都合

待ってみよう、待っていよう

きっと大丈夫

こうして寒い中、カフカを連れてその場を離れ散歩する


カフカ、最近散歩が増えて嬉しそうやね

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節分で邪気を払い
立春で春を迎え
心の春よ、早く来い!来てお願い!



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卒業、そして消える事のないエールを。



前回の記事から4か月以上経っています

体育祭前後から登校が不安定でした

遅刻、欠席が週に1~2度から2~3度と増え、模試のあった日曜のあくる日は必ず休むようになっていました

これが高校2年生だったら、まだ卒業まで時間があるので

早く立て直して欠席を増やさないようにしなければと焦ったと思います

高校3年生の秋という、卒業と進学が猛スピードで迫ってくる中のガタガタ状態・・

多くを言わず、悲しい顔で、本人に考えさせることで様子をみていました

休みは増え、週の半分を越して負け越してしまう事も・・

もっと毅然とした態度で、だらしなさを叱る?

息子の五月雨に悶々とした日々が続きました


そんな時、家庭教育を学ぶために参加した講座の後で、先生が話してくれたお話が胸に響きました


いっぱい頑張ってきたことを理解している今、寄り添ってあげていいんです

しっかり寄り添って、疲れている身体に触れてあげていいんです


その言葉に、どこかよそよそしく振舞ってきた自分の姿がよぎりました

「模試の後はしんどい、片方の脚がしびれてる。」とソファーに突っ伏している子ども

もはやソファーからはみ出すくらいに大きく成長しています

息子に触れてみました・・

首から肩、そして背中へ

足先からふくらはぎ

指先から手のひらへ

ほんの一時のことですが

こうしたらいいらしい、ああしたら効くらしいと

ネットの検索からの知識をフル活用してマッサージもどきです

息子はされるがままのまな板鯉状態



多くの生徒が同じように、長時間の試験に取り組む中

息子だけが試験に集中できないくらいの、しびれ感や苦痛を訴えているなら

それは普通ではないからと、提案して整体に通う事にしました

週に1度、整体で体の歪みを矯正してもらいながら

それでも、欠席が無くなった訳ではありませんが

若干持ち直し

そしてついに平成29年1月

全国でもかなり早い卒業式を迎えました



卒業出来た事に、ただただ感謝の想いです


家庭教育に出会えて本当によかったと

心から言えます


「不登校を乗り越えた」って

もう言ってもいいのでしょうか

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お世話になった先生方、そして私を支えてくれた母友の皆さま
本当にありがとうございました
まだまだ息子の物語は始まったばかりです
これからの彼に期待してエールを送り続けます






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しあわせの黄色いTシャツ



高校三年生の次男の学校で文化祭が2日間

そして1日準備を挟んで体育祭が行われました


文化祭、3年生は飲食の露店を出すことが伝統です

クラス毎に色を揃えたTシャツを着て

その背中は仲間たちで送りあったメッセージが所狭しと書き込まれています

次男のクラスはチョコレートと抹茶の2種類のパフェを出したようで

(私は同時に開催された保護者会主催の講演会の準備で

それを味わう事が出来ずとっても残念でしたが)訪れた人たちから好評でした


黄色のTシャツと聞いてたけど

それを着てパフェを作ったりしたのかなあ

そのTシャツの背中にはどんな言葉が書かれているのかなあ・・


文化祭での息子の姿を見たのは

最後の閉会式に制服姿で集合した横顔だけでした

それでも数人の友だちと一緒にいる様子は

私を十分安心させてくれました


体育祭、2日目の文化祭でどしゃ降りの雨が2時間くらい降り

駐車場はまだぬかるんでいましたが天気は最高に晴れ渡りました


これで最後と場所取りに力を込めて、母友と家を出て

随分早く学校に着いて、まだ夢の中にいるだろう息子に

「体操服はベランダに干してる」と念のためLINEしました

しばらくしてやっと既読の文字がつき、ホッとしたのとほぼ同時に

母親たちが話す「3年生男子のフォークダンス・・制服・・冬物・・」

といういくつかの単語が聞こえてきました

そして、それを追いかけるようにめったに来ない息子からのLINE

「冬の制服とズボンとネクタイいるみたい、どこにあるん?」



私の中のあやしい記憶にどんなに丁寧に分け入っても

その場所を教えてはくれません

焦りは一万の挙兵になって、残り少ない元気な脳細胞を破壊して

気力すら奪っていきます


家じゅうのクローゼットを探してもないという声が聞こえてる

開会の時間が迫っているのに、まだ家で服を探している息子

家族の父や弟に一緒に探してもらっても、ズボンが見つからないって。。


昨日のうちに、言ってれば探してやれたのに

何の準備もしていない息子が120%悪いけど

今ここでそれを叱ってもいられない

「今からなら、まだ家へ往復出来るから帰ってきたら?」と

母友が車のキーを渡してくれました


持つべきものは母友です・・本当にありがたい

どんどん到着する車を見ながら私は一人逆方向へ車を走らせました



転がるように家に飛び込んで

「ブレザー(フォークダンスには必要ない)は2階のクローゼットにあったが、ズボンが無い」と聞いて

クリーニングに出して返って来たブレザーとズボンを

わざわざ別々に直すことはありえないと、そこに直行


神様にお願いしまくりながらブレザーの後ろを見れば・・・あるやん!!あるやん!!

入学してすぐ、学校の外階段で転んで

すねの部分がミシンで厳重にたたいてある・・これこそがTHE制服のズボン!!

ねんきの入ったズボンが

神様の使者みたいに輝いて見えました



「ありがとうございます、ありがとうございます」

心の中で、神様にお礼を唱えて息子を乗せて学校へひた走る



1日の元気のうちの8割を使い切った私は

もう開会式前に、すでにばてていました

それでも息子がこの体育祭を楽しむ様子が見れたら

元気のエネルギーはチャージできる!!そう、チャージするんだ!!!


3年生のクラス対抗大縄跳び

息子のクラスの黄色いTシャツを追いかけました

・・・って、Tシャツ?・・いえいえ、まさか。。


一抹の不安を胸に双眼鏡を覗いても覗いても

探しても探しても・・やっぱりいない

絶対忘れてる、Tシャツ持って来ていないに違いないな


そう言えば、2日間文化祭で着たTシャツどうしたんだろう

私はまだ、息子のTシャツ姿を見ていなかったなぁ



落胆を背負った私を、母友の何名かは

本当に大変な家やな・・・と思っていたようです


あたり前に明日の準備をして、あたり前に登校し
あたり前に忘れ物をせず、あたり前に競技する


それが出来ない息子に

落胆の黒い影で、顔いっぱいに斜線を引いた私


学校の準備なんて子どもの問題

頼んで来たら力を貸すけど、そうでなければ私から気を回すことは

もう辞めていましたから・・失敗したらそれがいい薬

そう思って、そうしてきたけれど

まさかここでその失敗かぁ・・。


息子さんや娘さんがリレーや大縄跳びで華々しくご活躍の母友と

明らかに落差を感じながら

それでも4時に起きて作ったお弁当を

息子も何処かで友だちと食べているかなぁ

制服騒動で朝食食べずにいきなり競技でしんどかったやろうなぁと

気になりつつ食べていました

その時、昼休みで昼食をとる保護者で賑わう体育館に

赤いハチマキをした息子が友だちと2人で入ってきました

誰か友だちを探しに来たのかとしばらく見ていましたが

どうやらお目当ての人が見あたらない様子

母友の「お母さんを探しているんじゃないの?」

という声に、まさかと思いながら近寄ると

帰り駅まで迎えに来て欲しいことと

その時間を体育祭の終わった時間で決めたいことを私に話にきたのでした

私を見つけたその時の、息子の顔がパアッと一瞬明るく笑顔になったことを

一緒にお弁当を食べていた母友たちは見逃しませんでした


「可愛い息子さんや、こんな場所探してわざわざ来るなんて、それにすごくいい笑顔してるねえ!」

ここまで何一つ褒めるところのなかった息子を

ここ褒めるとこ、とばかりに皆で精一杯褒めてくれます

ほらね、やっぱり持つべきものは母友!!


午後からの真ん中くらいのプログラムに

問題のフォークダンスがありました

高校3年生は、男女が仲良く手を繋いで

それはもう全身全霊のノリノリスキップで入場してきます


ここに来て聞いたのですが、このペアは告白して決まるんだって・・

勿論、決まらない子はそれなりに・・

そして息子は、女子から告られちゃっかりペアになったとか・・

それなら何日も前から、制服準備せんかい!!


すったもんだはありましたが、嬉しそうに踊る姿を

それから何度も何度もこっそり再生して見ている私です

そしてあの黄色いTシャツは

全く着ていない、まっさらな状態で息子の鞄にありました

勿論、背中に何の文字もなく、潔いほど美しく


文化祭の日も、忘れてたんだって。。。



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終わりよければ
全てよし??いやいや違うよね





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夏、夢に向かって



高校3年生の夏休み

次男は補習に通い、受験生のオーラを周りの皆から浴びつづけることで
その色に少しずつ染まろうとしています

それでも先日「エレキギターが欲しい」と言い出し
驚かせてくれました

およそ楽器と息子の間には

深くて大きな河が流れていることを信じて疑う事が無かった私です

いきなりの発言に言葉を完全に失いました

息子はネットで簡単に検索できるエレキギター初心者セットなるものを見ながら

「これがいい」と、それはそれは力強く人差し指を立てています


2万円そこそこのそのセットには

初めて手にする者にでも

エレキギターの音が奏でられる準備が整っていました


自分の小遣い2万円と残りはよろしくって事ですか・・


母「ギター始めたら、それに熱中してしまうのがお母さんは心配」

息子「受験勉強の気分転換にするから、そんなことにはならないから・・」

母「急にギター始めたくなったの?」

息子「大学生になったら何をしようかと考えて、バンドやりたいと思って・・・
   それでギター始めたいって思った」


息子の口から、「大学生になったら」という言葉を聞いて

私は不思議な感覚を味わいました

受験の苦しみやしんどさしか考えていなかったけれど

あなたはその先にあるもの・・

・・大きな広い世界を夢見ているんだね


この子は確かに変わって行こうとしている


自分の狭い部屋の中で

毎日、朝から深夜までモンスターを追いかけ

狩りをしていた息子が

ロックを聴いてエレキギターをかき鳴らすような

そんな明日なら

母は嬉しいよ、うん、絶対嬉しい(笑)


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ガンバレ受験生



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それぞれの0学期


年が明けて早くも立春

一月行く、二月逃げる、三月去ると言いますが

この時期の過ぎる早さに、今更ながら驚いています


息子たちは冬休みのあったかさに、意外とスッキリサヨナラして

冷たい朝に、黙々と自転車をこぎ出して、登校しています


高校2年生3学期に入った次男も

そろそろ具体的に自分の進路を考える必要があるようです


カラオケの高揚感のオレンジと

バレンタインのブルー、いえ、もしかしてピンクが

高校三年生0学期を彩る色として

いい具合に息子の身体を

温めてくれますように・・

人の優しさや思いやりの大切さを

いっぱい感じて

次のステップへ挑めますようにと願っています




彼はこの間、マラソンの授業で

道路脇の溝に、片足突っ込んで転んだと

保健室で手当てを受けたらしい大きなガーゼで

左膝を覆って帰ってきました


お風呂上りにゴミ箱に捨てられた

そのガーゼに染み込んだ真っ赤な血の色が

痛みの感覚を呼び起こすように訴えてきます


年明けから雪の舞う寒い寒い日がありました

人通りの少ない道や

道路の端の白線は凍っていて

自転車は怖いなぁと心配していましたが

まさかマラソンで怪我してくるとは・・

・・大怪我にならずによかった!



三男は春先に修学旅行があります

今のクラスは、皆仲良く楽しいけれど

修学旅行はクラス替えがある直ぐ後で

きっと友だちもまだ、出来ないうちだし

ホンマ面白くない、行きたくないと愚痴っていました

ところが、急に「修学旅行楽しみ~」と言うので

どうしたのかと思えば

「先生から、食べ物が凄く美味しくて、中でも焼き肉めっちゃ旨いと聞いた」と

満面の笑みで話してくれました


普段から「肉命!!」の彼ですから

先生の言葉を聞いて、うつろだった息子の目が

キラリンって輝いたのが、手に取るように見えました

何はともあれ、修学旅行を楽しめそうでよかったよかった


我が家にはもう一人、離れて暮らす大学生の長男がいます

高校を卒業して直ぐに、予備校の寮に入ったのを境に

もう、家に帰って来るのは年に数日くらいです


普段は顔を見ないせいで、その存在をすっかり

コンクリートの隅を歩く猫のように消していますが

振り返れば彼は必ずそこにいて

うっかりすると、鋭い爪で

強烈な爪痕を私の心に残してくれます


そんな恐ろしい(笑)彼にも

今年は節目がやってきます


会えば私の中の怒りのツボを

容赦なく押すあいつですが

大好物の炊きたてのご飯すら

とどけてやれないのが

さみしく思う私です


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炊きたての白いご飯の
混ぜる前の真ん中を食べる贅沢








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プロフィール

くるみ みるく

Author:くるみ みるく
小5の終わりから始まった体調不良、そして不登校。
学校に行くというあたりまえに思っていたことが、これほど大変なことだったとは・・・。
復学支援をうけ、もう1度歩き始めた子どもを応援して行くために親はどう接していくのがよいのでしょうか。
学び続けることで見えてくるものは何でしょうか。

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