模試と電車とそして息子と 2



模試が終わったら帰り道で昼食を取ろうと思い

父親と共に車で早めに家を出て

待ち合わせた場所で息子の帰りを待ちました


父「朝、送った時、反対方向から来た電車に大勢の生徒が乗っていて

  その子たちが帰るのに一緒について行ってしまわないかが心配だな

  かなりの確率でありえることや!」


母「えぇ~!多分ついて行くかも!!・・大丈夫かなぁ・・」


父「間違えても日本語使えたら大丈夫!」


母「人に聞くことが出来ればねぇ・・」



模試は12時50分に終わる予定です

1時に向こうの駅から電車に乗れば

1時10分にはこちらの駅に着き

待ち合わせたドーナツ屋の前に息子が現れるはずです



ところが待てど暮らせど戻って来ません



やっぱり反対方向の電車に乗って行ったのか



父親は駅の違う出口に回ったり

またこちら側に戻ったりしながら

何台も息子の乗っていない電車を見送っていました


私は自宅にいる弟に電話を掛けて

兄から電話が入ったら教えてくれるように頼みました


次男は携帯を持っていませんし

公衆電話から掛けるなら

多分、絶対、父や母の携帯番号を知りませんから

自宅に掛けると思ったからです


そして反対方向に乗って、覚えている通り2駅で降りたならと

2つ目の駅を調べてみると・・山の中の無人駅・・


息子は無人駅のホームで

ボー然と立ち尽くしているのでしょうか

この台風の風雨で多分びしょ濡れで・・

苛立った声で朝食を拒否り

お腹空いてるんだろうな・・

そうや、財布は持って行ったの・・



2時半を過ぎても戻らない息子を心配して


父が電車でその山の中の無人駅に向かいました


その時「財布を持って行ってるかなぁ・・」という疑問に


「帰りの切符代を渡そうとしたら、財布持ってるって確かに言ってた」と・・


そうか・・


怒って反発してたけど持って行ったんだ・・!!



お金を持っている+日本語が喋れる=大丈夫



「きっと、うまくいく」っておまじないを念じて!!



知らない人に助けて下さいってヘルプを出すんだよ


わからないんです、教えて下さいってヘルプを出すんだよ





時計だけが順調に休むことなく進んで行きます


3時を過ぎて無人駅の父から電話が入りました


父「こんな山の中の無人駅、人っ子一人いない。

 とりあえず、戻るわ」



いったい息子は何処へ行ってしまったんだろう


財布を持っていたことで膨らみかけた気持ちの紙風船が


ぐしゃっと握り潰したように凹みました



かわいいJKじゃあるまいし


ニキビ面の中学生なんて誰も誘わないし・・


大丈夫よ、きっと



その時、再び父の携帯番号が私を呼びました


父「もしもし・・ちょっと待って・・」


次に聞こえた声は紛れもない息子の声でした


息子「もしもし・・」


母「あぁ・・よかった・・」


息子「うん・・」


母「よかったなぁ!・・」


息子「うん・・」


母「お腹空いたやろ?・・」


息子「いや、あんまり・・」


母「そうかぁ・・疲れたなぁ・・」


息子「うん・・」


母「・・あぁ、よかった・・早く帰っておいで」


息子「うん」


母「待ってるから・・早く帰っておいで・・」


息子「うん!」


子どもの声はホッとしたのか何だか嬉しそうでした


何とも言えない照れたような顔が浮かびました



まもなく父の大きな傘の後ろに

付かず離れず息子の傘が並んで

2人は戻って来ました



息子の話によると、やはり反対方向の電車に乗り、そして


座席に座った瞬間・・眠ってしまったとのこと


息子が降りた駅を聞くと・・1時間くらい乗ってました


息子もかなり驚いたそうで・・そりゃあ真っ青だったでしょうね


でも駅員さんに


「〇〇へ行くには、どうしたらいいですか?」と聞いたって!



あぁ、息子はちゃんと見ず知らずの人にヘルプが出せたのですね


困っている自分をちゃんと表現して助けてもらったのですね


一番心配していたその部分しっかりクリアー出来たんです


モンスターから身を守るアイテムのように


この社会で生きていく最低限のアイテムは


手に入れていたようです


それからも、乗った電車が途中の車両から切り離されて


全く違った行先に分かれるものだったらしく


非常に焦って車両を移動しようとしたけれど


電車内からは鍵がかかっていてガチャガチャやってもダメで


止まった駅でダッシュしたとか・・


いろいろあったようです





人っ子一人いない無人駅で電車を待って


やがてやってきた車窓に息子の姿を見た時


父も本当に嬉しかったって・・


よかった・・会えてよかった・・




予定してた昼食は4時半になりました


目の前で、大盛りのチャーハンに顔をうずめる息子は


今朝と同じニキビ面の中学生ですが


ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ


かわいく思えるのは何故?・・



今日一日でとっても大きな大きな経験を


失敗と言う大きな経験をした息子・・15歳中学3年受験生


・・遅すぎる初めての電車でした



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模試のこと、やっぱり何処かへ飛んでった













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comment

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No title

よかった。本当によかった。

初めまして。いつも覗かせていただいてます。
読んでいてはらはらしましたが、息子さんは確実に成長しましたね。
暖かい気持ちになりました。

そうなんです
この『困っている自分をちゃんと表現して助けてもらう…この社会で生きていく最低限のアイテム』
が 難しいタイプなんですうちの次男も

ほんとに経験と成長とちょっとした自信や勇気で 少しずつ またひとつクリアしていくんですよね
それは 親側の考えてるスピードじゃないけど ハラハラするけど でも小さい頃の固まってた子供じゃない姿を感じたら やはり可愛く愛しく思えますよ!「ヘルプ出してもいいんだ…聞いたらいいんだ!」の気づき 大事(*^^*)
お疲れさまでした!

知秋さんへ

いつも読んで頂いているのですね・・v-353
コメントもありがとうございます、とっても嬉しいですv-363

知秋さんも感じてくれたのですね・・息子の成長を・・

普段では感じる場面がないけれど思わぬ失敗経験で
彼の成長が見えました・・v-433

これからもどうぞよろしくお願いしますv-22

まめさんへ

まめさん家の次男くんも知らない人に困ったことを
お願いすることが苦手ですか?
家の息子も小さい頃はそれが出来ずに
パニックになったり固まったり・・

>それは 親側の考えてるスピードじゃないけど
そうですよね・・ある時フッと出来てることに気づいたり
そんな小さな喜びを数えながら
また失敗を恐れずに歩んでいきます
コメント嬉しいです、ありがとうございましたv-254

(*^_^*)

息子さん、ヘルプを出すのが苦手だったのですね、初めての一人で電車で、ハプニングにあっても解決出来た、すごいですね!
うちの下の子も身内以外にヘルプを出せません。 困ったら誰かに聞く事が出来るかは大切ですよね。
息子さんと同じ歳になった頃には、出来る様になっているといいな…親が邪魔をしない様に…ありがとうございました。

ふじ子さんへ

下のお子さんも他人にヘルプを言うの苦手ですか?
困っていることを他人に伝えて助けてもらうことは勇気がいるね
少しずつ友だちにそれを言えるようになればいいよねe-454
学校って、いろんな場面を知らず知らずに経験しているのねe-420
ふじ子さん、コメント嬉しいです
また、来て下さいね~ありがとうございましたe-343
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プロフィール

くるみ みるく

Author:くるみ みるく
小5の終わりから始まった体調不良、そして不登校。
学校に行くというあたりまえに思っていたことが、これほど大変なことだったとは・・・。
復学支援をうけ、もう1度歩き始めた子どもを応援して行くために親はどう接していくのがよいのでしょうか。
学び続けることで見えてくるものは何でしょうか。

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